SSブログ

キリンチャレンジカップ2012 なでしこジャパン vs オーストラリア女子代表 [スポーツ]

なでしこジャパンの試合を見てきました。国立競技場です。

国立競技場に来たのもなでしこジャパンの試合を見るのも
去年のなでしこジャパンvsなでしこリーグ選抜以来です。

ナショナルチーム同士の試合を競技場で観戦するのは人生で初めてです。

試合開始前です。アンセムを聞くだけでジーンとくる。
SN3O0196.JPG


試合中です。終始なでしこがゲームを支配していました。
SN3O0200.JPG


試合観戦した感想を思いつくままに記していきたいと思います。

オーストラリアの攻撃はいわゆる縦ポンサッカーです。とりあえず強引な縦パスあるいは縦への
ドリブルで身体能力の高さにものいわせて攻めてきます。オーストラリアはなでしこの
プレスをかわすだけの技術・組織力がありませんから、攻撃はおのずとこうした方法に限定され
るわけです。ただ、モーガンやシェリンぐらいのFWが一人でもいれば、迫力が少しはでてくるん
でしょうが、この試合に出場しているFWではあんまり怖くないですね。

少し動きだしが遅いように感じました。攻守の切り替え、パスアンドゴーはもっと徹底できると
思います。

終始日本のペースで試合は進みました。技術・組織力ともに日本が上回っていますし
相手はオリンピックに出場しませんから、モチベーションも全然違いました。

個別に見ていきたいと思います。

わたし的に評価が高いのは阪口です。ミスも少なかったし、視野の広い展開力が
よかったですね。守備面でも効果的にプレスをかけて、ボールを奪取していました。
2点目は阪口のサイドチェンジが攻撃の起点となり生まれた得点です。

ちょっと心配なのは宮間、鮫島の左サイドコンビ。まずしょーもないミスが多い。宮間は
スウェーデンでのアメリカ戦で失点したときのような中盤での決定的なミスがありました。
鮫島もパスミスが多い。鮫島は右利きです。左サイドでボールを保持するときはだいたい
左足で扱いますが、右利きの鮫島は左足ではいまいち器用なことができません。
だから、パスミスになることが頻繁にありました。左サイドでビルトアップしていくときに相手の
守備が整っていて、パスの出しどころに困ると相手のラインの裏に蹴りこもうとするのですが
左足のキック力がないからほとんどDFにひっかかってしまいます。相手が下手だから、大した
カウンターになりませんが、これもミスに近い。単純に裏に蹴りこむという選択も悪くはないと
思いますが、ある程度しっかり飛ばさないと。せめて相手を自陣のゴール側に走らせるような
ボールを蹴らないと相手にとってはこれほど楽なことはありません。
先月スウェーデンでのアメリカ戦で、アメリカが中盤で組織的にプレスをかけてきて負けたと
いう経験を踏まえて、なでしこも相手のラインが高く、中盤でのプレスがきついときは
単純に裏にボールを蹴りこんでいく作戦をとるというような報道がありました。
あたりまえといえばあたりまえのことなんですが、こうした作戦をしっかり具現化するためにも
鮫島にはしっかりとボールを飛ばすことが求められると思います。

熊谷について。ディフェンスは安定してますね。足元の技術もあるし、空中戦も勝てる。
ただ、この人、アメリカ戦だとよくモーガンに振り切られてるんで、足はそんな速くないんです
かね。この試合では顕在化しませんでしたが、俊足型のFWに対する守備が課題では
ないかなと思います。あと去年から気になっていたのですが、時々危ないところで鬼パス
出すんですけど、あれやめたほうがいいと思うんですけどね。沢とかに至近距離から
ものすごい強烈なインサイドのパスを出したりします。そこでそのパス必要?って思うことが
けっこうあります。沢のポジションでトラップミスしたら、即失点につながります。
うらみでもあるのかな...この試合でも「これ!」って思う鬼パスがありました。

川澄について。この人はやはりスピードを活かすためにもスペースにボールを蹴って、前を向いて
走らせるのがいいんだと思います。右サイドを縦に駆け上がっていって、チャンスメイクする場面が
ありました。ただMFとして出場するからには攻撃を組み立てていくようなパスが求められます。
この試合では右MFでの先発でしたが、本人が言っているように、あんまり足元はうまくない。
そんな目立ったミスはありませんでしたが、そつのなさすぎるパスゆえに効果的な攻撃に
結びついていかない。なでしこリーグではこれでいいんでしょうけど、国際舞台では
このクオリティーだと物足りない。あと近賀とのコンビネーションがしっくりいかない。
川澄は俊足・縦突破型のFWだから、右サイドを駆け上がる類似タイプの近賀と
競合してしまっているように見えました。この試合を見る限りでは右MFはやはり大野のほうが
いいかなと思いました。ちなみに、ちょいちょい左サイドの宮間とポジションチェンジをしていて
2点目は右サイドを駆け上がった近賀がクロスを入れて大儀見が得点したのですが、近賀に
パスをだしたのはポジションチェンジして右サイドにいた宮間でした。

安藤について。パスを受けて体の大きい相手をうまくいなしてキープするのがうまいですね。
これは大儀見についてもいえます。外国でプレイして培ったものなんだと思います。
川澄、大野といった日本でプレイしているFWにはない動きです。この人の大きな問題は
巷間でいわれているように、得点がないこと。献身的な守備やおとりの動きが評価されて
いますが、やはりFWとしては得点がほしい。動きも悪くないし、そもそも技術もスピードも
ある。監督が練習で安藤を見て、使おうという気持ちになるのはよくわかる。
ただ、ドリブルで何人もかわせるほどのドリブラーでもないし、外人相手に縦にぶち抜いて
いくほどのスピードがあるわけではないので、味方が作ったチャンスをゴール前で
ワンタッチかツータッチぐらいでゴールに結びつけるようなパターンでのゴールしか
この人の得点パターンはないと思うのですが、そういう場面ではよく外している印象が
あります。この試合を見ている限りでは、意図的なのか、暗黙の了解なのか、無意識の
うちなのかわかりませんがおいしいポジションどりは大儀見に譲っているような印象を
受けました。おいしいポジションどりはことごとく大儀見だったように見えました。気のせいかな?

丸山について。後半から途中出場でした。相手を背負った状態で縦パスを受けたとき、しっかりと
足元にボールが収まります。このあたりは、足元にボールがちっとも収まらないなでしこリーグの
FW達に比べれば、さすがだなと思います。問題はこの後。味方への落としが雑。落としが悪い
ために攻撃が遅れたり、最悪相手にボールを渡してしまう。ドリブルでしかけることもあるのですが
うまくいくことがほとんどない。なでしこリーグでは、相手を背負ってボールを受けても、強引に
縦に突破しにかかって、うまくいくこともあるようですが海外の強豪チームに対してはまるで
通用しない。いわゆるジョーカー役を期待されているようなので、W杯のドイツ戦の決勝ゴールの
ように前を向いて縦のスペースへ走りこみ、シンプルにシュートまで持っていくということに
徹したほうがいんじゃないかと思います。だからもう少しボールを受ける前の動きを工夫した方が
いいと思いました。

岩渕のプレイを見たかったのですが、この日は出場しませんでした。残念。






nice!(9)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 9

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

トラックバックの受付は締め切りました

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。